12月9日(月)壬生狂言発表会を行いました。
地元に伝わる伝統文化にふれ、その良さを体感するために、本校の伝統として取り組んでいます。
今年は、5月から壬生狂言クラブが活動を開始し、和久里の指導者の方(甚六会)から、演技のご指導を受けながら練習を積み重ねてきました。
会場には、参観に来られた保護者、お世話になった指導者・着付けの皆様と、全校児童で鑑賞しました。
はじめに、壬生狂言クラブからの挨拶と演目の紹介があり、舞台はスタートです。
<花盗人>
1幕目は「花盗人」
花見にやってきた「大尽」が酔っ払って寝てしまい、その姿を見た「お供」も酒を飲み、酔っ払って一緒に寝てしまったところ、「盗人」に「大尽」の財布と刀が盗まれ、あげくに「大尽」自身がつかまってしまうというお話です。
子どもたちの演技の上手いこと。「大尽」の目をぬすみ、「お供」が手を抜く仕草が何ともいえずおかしかったです。
話の終盤、「お供」に「盗人」を捕まえる縄を持ってくるように命じますが、縄がないため急いで縄をないます。
ようやくできた縄で捕らえようとしましたが、うまく逃げられ、代わりに「大尽」を縛ってしまうという結末です。
これは、「日頃から何事にも準備が大切である。」ということを、面白く説いたお話です。
<餓鬼角力>
2幕目は「餓鬼角力」
「閻魔大王」率いる鬼と、「お地蔵さん」率いる「餓鬼」が相撲をとる話です。
はじめは鬼が勝ちますが、お地蔵さんが仏の力を借りて「餓鬼」に力を授け、鬼に勝ちます。
怒った「閻魔大王」は「お地蔵さん」に決戦を挑みますが、お地蔵さんが勝利するというお話です。
「鬼」は力強く堂々と、「餓鬼」はひ弱で震えている、子どもたちは見事に表現をしていました。
剛力よりも慈悲の力が勝るということから、先祖を大切にすることの教えを説くお話です。
舞台後、指導者の方から演目の紹介と、子どもたちの演技へのお褒めの言葉をいただきました。
全校児童からは
「とても面白かった。」「とても上手だったので、たくさん練習をしたのだと思う。」などの感想が。
そして、6年生からは、
「今富小学校で見る最後の壬生狂言は、とても面白かった。」と。
本校ならではの感想に、伝統の重さを感じました。
さらに、
この舞台のもう1人の立役者は、ハッピーミュージッククラブの子たちでした。
1幕10~15分ある上演中、と切れることなくお囃子を演奏し続けてくれました。
このお囃子によって、見ている人たちは、心地よく演技を見ることができます。
全てが終わった後に、壬生狂言クラブの子どもたちが、ハッピーミュージッククラブの子どもたちのもとにかけより、お礼の挨拶をしていました。勿論、返礼も・・・
たくさんの人に支えられて、この発表会を成功裏に終えることができました。
和久里(甚六会)の皆様、本当にありがとうございました。