とんびの赤ちゃん

 

 4月のはじめ、きょうしつ教室のそばのいちょう銀杏の木の上で、とんびのお母さんが、いっしょうけんめいたまご卵をあたためています。おなかの下で卵をくるくる回しながらあたためています。

 来る日も来る日も、す巣からはなれずにじっと卵をあたためています。こどもたちは、教室のまど窓から巣の中のようす様子をそっとみまも見守っていました。

 ハマナスが咲くころ、巣の中に二わの小さないのちがたんじょうしました。お母さんはうれしそうです。お父さんもうれしそうです。

 お母さんは、こざかな小魚をとってきて赤ちゃんの口に入れると、ひなはそれをつるつるとのみこみます。お母さんは、二羽のひなに、じゅんばんにえさをあげています。

 なみ波の子もりうた歌を聞きながら、赤ちゃんはすくすくとそだっています。

 おとうさんは、いつもこう校しゃのやね屋根にとまって、きびしいめ目をしてあたりをみは見張っています。いちょう銀杏の木の近くを通る人間にがいると、きゅうこう下 していかくしてきます。

 子どもたちは教室のまどから巣の中の赤ちゃんをのぞきこんでいました。

「いつ自分で飛べるのかなあ。」

「はやく大きくなって飛べるようになるといいね。」

 子どもたちの様子を見ながら、たんにん担任のせんせい先生がほほえんでいます。

 五月の半ばのことです。

とんびのお母さんが、あわてたようすでそら空を飛びまわっています。いつもとようすがちがいます。

 巣の中を見ると赤ちゃんがいないのです。いちょう銀杏の木の下には、巣のえだ枝が落ちています。長い竹ざおも落ちています。

 お父さんは空をつきやぶるようにとびまわっています。お母さんはかなしいこえ声をあげて赤ちゃんをさがしています。

 いったいどうなったのでしょう。だれか、とんびのあかちゃんを知りませんか。

 

 

                 動画 とんびの赤ちゃん

 

 

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学習ノート

1 とんびの巣を見ましたか。赤ちゃんがいるのを知っていましたか。

2 この話を読んで何を思いましたか。

3 「いのちについて」書いてみましょう

 

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◇ねらい

雲浜小学校には自然の生き物たちが共存している。子どもたちは、いろんなかかわりをしながら、いのちと触れるチャンスがある。しかし、具体的な場面や事例を通して指導しないと通り過ぎていくことがある。身近な話題を通して、いのちを実感する子どもにしたい。

うさぎも飼い始め、人権花壇を始めるこの時期、具体事例を通していのちを感じ、考える子どもに育て、学級の仲間づくりと合わせながら指導していく資料になれば幸いです。

 

◇指導の流れ

○ 「とんびの赤ちゃん」(資料)を読む

○ 感想を書く

○ 感想して話し合う

○ いのちについて書く

学年、学級のそれぞれの実態に合わせてアレンジして授業を行ってください。

朝の会、帰りの会の場面、道徳の時間『生命尊重』の補助資料として、朝読書の共通読み物などとして活用ください。

                      

                                                資料作成 5/18

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